シミュレーションゲームと日々の思い付き

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ジビエ料理

最近、ジビエ料理が流行っているらしい。

以前の同僚で毎年北海道に狩猟に行く人もいましたが、そんな人は半世紀ばかり生きてきた中でもその方しか知らないので、いくら流行りとは言え、実際に自分で猟までする人は極めて稀だと思います。

確かに、鹿肉とか猪肉とかの所謂ジビエが、以前よりも都市部で入手し易くなっているのは事実のようです。ですが、野生動物が多い辺境では昔からジビエを食べさせる店はありました。僕がかつて暮らした街は一応行政区分上は「市」でしたが、駐車場にカモシカが闊歩しているような街でした。勤務先近くのスキー場の一角に、夏でもやっているメシ屋があり鹿肉や猪肉を使ったカレーなどを昼食の出前でとることが出来ました。鹿や猪は当日注文可でしたが、熊だけは3日前に予約だった記憶があります。ジビエ料理は野趣を感じるものですが、鹿や猪はともかく、熊は話のネタに1回食べれはもういいかな、というぐらい硬く独特な匂いがキツかったです。熊はともかく、昨今の流行などに関係なく、野生肉の料理も普段の生活中に組み込まれている環境って、今の僕にとってはとても貴重な体験だったと思います。「生まれた街のあの白さを貴女にも見せたい」という歌詞の歌が流行っていた頃の話ですが、毎日の雪掻きの苦労や地吹雪の中で運転しなければならない不便さも、雪が消え一斉に花が咲く春の美しさも、僕にとっては今は昔ですが、その地には今も当時とそれほど変わらない生活が現にあるわけです。かつて自分にとって普通だったものが環境が変わると貴重なものになるというのは、なんだか不思議な気がします。