シミュレーションゲームと日々の思い付き

#シミュレーションゲーム #ウォーゲーム #ボードゲーム #戦史 #図上演習

GJ ガダルカナルギャンビット

今月は休みが多いので、仕事が建て込んでいます。

コロナで色々大変ですが、リモートが進展したことは個人的にはとても良かったと思っています。

これまでなかなか参加出来なかった学会やら研究会にリモートであればこそ、参加できるようになりました。今月は土日もリモート盛り沢山でしたが、コロナ前にはとても家族の理解を得ることは出来なかったと思うところです。

ゲームの方は相変わらずソロばかりですが、VASSALを使っています。MAPやユニットを広げる必要がないので、家族の目を盗んでのソロプレイにはとても助かります。

まだまだドイツ戦車軍団のハリコフをメインにソロプレイ中のところですが、最近、GJのガダルカナルギャンビットのルールを読み込んでおり、次はこちらをやってみようと思っています。

水上戦と地上戦が連携されているところ、特に日本軍の補給ポイントルールは、なかなか良いなあと思っています。ですが、一番気に入ったルールは、簡潔を旨とした水上戦の処理です。

水上戦ゲームの「ガ島沖砲雷戦」では水上艦の速力が艦種問わず彼我共に毎ターン3ヘクス進むものとされています。当てにならない海図の元、夜間の狭水道内で彼我多数の艦艇が至近距離で殴り合いを行なったという、当時の状況を考えると、なかなか思い切った良い処理だと思います。

少し調べてみると、特に日本軍の各海戦での速力が思いのほか速いんですね。火事場泥棒的に対地射撃だけやってサッと帰る構想がよく分かるんですが、前述の悪条件を考えると、自分が同じ条件で走らせるのは正直イヤだと思います。

駆逐艦の鼠輸送でもドラム缶投入時に1戦速から減速しているようですが、行き帰りは高速発揮しています。当時、ディーゼル機関も実用化されていましたが、高速戦闘艦はほぼ蒸気タービンのボイラー艦でした。ボイラー艦で高速発揮を行うのは、そもそも非常に手間のかかるものです。出力増減が容易なガスタービン艦に慣れてしまうと忘れがちですが、火を落としてしまうと缶に火入れしてから出港できるまで一晩かかります。また、巡航状態から高速発揮するまでに時間単位が必要で、高負荷運転するだけでも灼熱の缶室、機械室の機関員は総員配置となります。過酷な勤務環境だった平成初期のボイラー艦機関員にも荒くれ者が多かったような遠い記憶も脳裏によぎりますが、ソロモンのような熱帯での常時高速運転だけでも過酷な環境だったと思います。

「ガ島沖砲雷戦」の、狭視界下での常時高速編隊航行の簡易化表現として、彼我の艦艇が常時毎ターン3ヘクスの移動が義務付けられる、というルールは極めてシンプルでありながら、ガ島を巡る戦いのみを表現するには実に絶妙な処理だと思いました。

地上戦と水上戦結果との時間的な連接具合がどんなものか、ソロプレイで確かめてみたいと思います。